バーの内装って何が大事?
コンセプトや工事費用、安く抑えるコツも解説
「バーの内装って何が大事なの?」
「バーの内装って費用はどれくらい必要?安く抑えたいけどどうすればいいの?」
「バーの内装って手作りでもできる?」
など、バーの内装について気になっていませんか?
お店の雰囲気を左右するバーの内装。理想のイメージと費用の兼ね合いなど、いくつか疑問があると思います。
そこで今回は、
・バーの内装の主なポイントとコンセプト ・バーの内装にかかる費用 ・内装工事費用を減らすコツ ・施工会社選びのポイント ・バーの内装は手作りも可能 |
など解説していきましょう。
バーの内装は大人の雰囲気づくりが要!
はじめのコンセプトと居心地の良さを追求しよう
バーの内装でもっとも大事なのは「雰囲気づくり」です。はじめに「こんなコンセプトで行こう」と、自分のイメージを決めておきましょう。
バーの雰囲気は客足を左右します。「このバーは居心地がいいなぁ」と良い雰囲気が出ていたら、お客さんも足を運びやすくなるためですね。
そして、バーのコンセプトが決まったら、そのコンセプトに沿って内装をしていきましょう。
・バーの内装は「居心地のいい、大人の空間づくり」ができるかが大事
バーの内装で要となる雰囲気づくりですが、ポイントは「居心地のいい、大人の空間づくり」です。
たとえば、カップル2人でバーに来たというのに、ファミレスのような明るめの内装だとどうでしょう?明らかに場違いなコンセプトですよね?
「バー」=「お酒が出る・大人・おしゃれ」といったイメージがあります。こういったイメージを崩さないためにも、「暗めの照明や間接照明にする」「イスやテーブルを木目調にする」など、妥協せずに内装しましょう。
もちろん、バーには様々なコンセプトの種類があるので、そのイメージにあわせて内装する必要があります。
ぜひ、内装で居心地のいいバーづくりに徹底しましょう。
バーの内装で大事なポイント解説
では、バーの内装の大事なポイントや、コンセプトの種類について解説しましょう。
バーのコンセプトを決めよう。バーのコンセプトの例を紹介
バーには主にこういったコンセプトがあります。
・オーセンティックバー・ショットバーなど:スタンダードなタイプ。お酒を楽しむのに最適なバー ・ワインバー・焼酎バーなど:特定のお酒を楽しめるバー ・ダイニングバー・レストランバーなど:お酒だけでなく食事も楽しめるバー ・スタンディングバー(立ち飲みバー)・アメリカンバーなど:会話が楽しめて良い感じに盛り上がれるバー ・ジャズバー・レゲエバー:いわゆるミュージックバーのこと。お酒と音楽を楽しめるバー ・マジックバー:いわゆる手品バーのこと。お酒と手品師によるショーを楽しめるバー ・スポーツバー:お酒とスポーツ観戦を楽しめるバー |
たとえばダイニングバーだと、カウンターだけでなく、複数人が座れる大きめのテーブルを用意する。スポーツバーだとやや明るめの親しみが持てる内装にする、といったことが考えられますね。
そして、オーセンティックバーなら、スタンダードに落ち着いた雰囲気の内装にする、などがあります。
このように、それぞれのコンセプトに合わせた内装ができます。
バーの内装デザインのポイント
バーの内装デザインには、以下のポイントがあります。
・カウンターはレイアウトやテーブルの素材が要 ・バックバーは目につくところだから、とくにおしゃれにしよう ・イスとテーブルは、複数人が使うから素材にこだわろう ・照明は雰囲気づくりに大いに役立つ ・場所や費用の都合が合うなら、個室を構えるのもアリ |
詳しく見ていきましょう。
カウンターはレイアウトやテーブルの素材が要
バーは、一人でもお店を回せるように、カウンター席を中心にしたレイアウトにするといいでしょう。
その際、カウンター席のテーブルを木にするなど素材にこだわると、存在感が引き立ちます。
ちなみに、カウンター席の長さは最低でも500mm以上ほしいところです。高さは1050mmがちょうどいいでしょう。
バックバーは目につくところだから、とくにおしゃれにしよう
バックバーとは、カウンター席の後ろの棚のことです。ここをおしゃれにしておくと、バーの雰囲気がグッと出るので、妥協せずに力を入れたいですね。
バックバーは、バーの中でもとくに目につくところなので、きれいに磨いたボトルや、高めのボトルを並べるなどの方法があります。
イスとテーブルは、複数人が使うから素材にこだわろう
カウンター席とはまた違い、イスとテーブルは複数人の客を招き入れる場所です。
ここはぜひとも素材にこだわって、雰囲気を出しましょう。
また、テーブルの高さは700mm~750mm、椅子の高さは450mm程度にするといいでしょう。
照明は雰囲気づくりに大いに役立つ
バーの照明は雰囲気づくりの要です。暗めの照明にすることで、大人の落ち着いた雰囲気を演出しましょう。
また、間接照明を使うとさらにオシャレな雰囲気が出ます。空間にも立体感が生まれるため、狭い坪数でも奥行きのある空間を演出できます。
場所や費用の都合が合うなら、個室を構えるのもアリ
バーの内装費用や坪数に余裕があるのなら、個室を構えてみてはいかがでしょう?
個室には「客数を増やせる」「仲間どうして盛り上がれる」などの目的があるため、集客にも役立ちます。
さらに余裕があれば、特別感のあるVIPルームを構えてみるのもいいですね。
このように、バーの内装にはいくつかのコンセプトとポイントとなる箇所があります。
では、実際にバーの内装にはどのくらいの費用が必要なのか、次章で解説しましょう。
バーの内装にかかる費用は約100万円~300万円前後。
内訳も紹介
バーの内装にかかる費用は「約100万円~300万円前後」が目安です。
もちろん、バーの内装のイメージや、内装に使う素材、物件の状態、さらに坪数など条件によっても費用は異なります。
中には、内装だけで数千万円するバーもあるほどです。
たとえば、「15坪の居抜き物件」の内装だと、費用の内訳はこのようになっています。
・仮設・解体工事:約12万円 ・軽量鉄骨・ボード工事:約15万円 ・木工造作工事:約75万円 ・塗装工事:約10万円 ・給排水工事:約40万円 ・電気工事:約53万円 ・内装工事:約25万円 ・看板工事:約25万円 ・その他諸経費:約50万円 ・総額:約305万円 |
■データ参照:「bar・カウンターバーの内装デザインのコツと費用相場 開業時の物件選びから業者選びまで徹底解説! | リフォーム・修理なら【リフォマ】」
https://reform-market.com/office-interior/contents/expenses-bar
H3 バーの内装費用は、開業資金の中でもっとも大きな割合を占める
バーの開業資金は約500万~700万円です。この開業資金の中で、バーの内装費用は半分近くかかることもあり、もっとも大きな割合を占めます。
インフラ設備が多かったり、前の物件とは異なるイメージにする場合、さらに費用が大きくなる可能性があるので注意が必要です。
では、こんな内装費用を少しでも抑えるにはどうすればいいのでしょうか?次章で解説しましょう。
。
バーの内装工事で施工会社選びのポイントは?
内装の流れも簡単に解説
この章では「施工会社選びのポイント」と「内装工事の流れ」を解説しましょう。
施工会社選びのポイント
内装を担う施工会社は、こういった点に注目するといいでしょう。
・実績はあるか確認する(サイトがあるなら実績の写真があるのか?費用・坪・場所・依頼者のコメントは?などチェックする) ・複数の工務店から見積もりを取り寄せて比較、検討する ・信頼できる人、バー経営の経験者から紹介してもらう |
また、どうしても心配なら「模型を作ってもらう」「素材のサンプルを見せてもらう」など、目で確認できる物を準備してもらいましょう。
内装工事の流れを解説
内装工事の流れは、主にこのようになっています。
①内装業者を選び、依頼する ②内装業者がデザインを提案 ③内装工事開始 ④内装工事完了 |
内装業者とお互いのイメージをすり合わせたうえで、内装工事に取りかかります。
最後は、「塗装はきちんと塗られているか?」など、内装に不備はないかできあがりをよく確認しておきましょう。
設計会社と施工会社を同じ会社にすると、時間と費用が抑えられる
バーの内装を依頼する場合、デザインをする設計会社と、施工を担う施工会社の2つあります。大体の施工会社には、デザイナーがいるため、一緒くたに進行してくれます。
一方で、両者別々に依頼する方法もあります。この場合特徴として、時間も費用もかかりますが、デザイン性が高くなるメリットがあります。
対して、一緒くたに依頼すると、凝ったデザインはできませんが、内装にかかる時間が短くてすむうえ、費用も安くすみます。
「あのデザイナーに依頼したい!」など、よほどの事情がない限り、一緒くたにできる会社に依頼するといいでしょう。
バーの内装工事費用を減らすコツ4つ解説
バーの内装工事費用を減らすには、こういったコツがあります。
・スケルトン物件よりも居抜き物件を利用すると200万円以上安く抑えられる ・銀行や公的機関の融資や補助金などに申し込んで利用しよう ・冷蔵庫や製氷機などは中古品を利用しよう ・内装のグレードを一段階落とすだけでも費用は安くなる |
詳しく見ていきましょう。
スケルトン物件よりも居抜き物件を利用すると200万円以上安く抑えられる
バーの物件を選ぶ場合、スケルトン物件(何もないまっさらな状態の物件)と居抜き物件(前のお店の設備や内装が残っている物件)のいずれか選ぶと思います。
費用を安く抑えたいなら、ぜひ居抜き物件を選びましょう。居抜き物件だと、すでに電気・ガス・水道などがある状態なので、スケルトンから内装工事するよりも、約200万円以上安く抑えられます。
銀行や公的機関の融資や補助金などに申し込んで利用しよう
バーなどのお店を開業する場合、銀行や公的機関から補助金や融資を受けることができます。
その際、民間の銀行の融資だと、「税金の滞納はないか?」「知人や税理士事務所から紹介してもらう」など条件があり、ややハードルが高めです。そこで、まずは公的機関である日本政策金融公庫などからお金を借りることをオススメします。
公的機関だと、たとえばこういった融資と補助金があります。
・日本政策金融公庫:「中小企業経営力強化資金」は2,000万円まで無担保・無保証で融資可能 ・経済産業省中小企業庁:「地域的創造的起業補助金(旧名称:創業補助金)」だと上限200万円まで可能 ・自治体の制度融資:東京都「創業融資制度」は3,500万円・大阪府「開業サポート資金」は3,500万円まで融資可能 |
ぜひ、積極的に活用しましょう。
冷蔵庫や製氷機などは中古品を利用しよう
バーで使う冷蔵庫や製氷機は、中古品でも売られています。同じ型番でも、冷蔵庫だと中古品で1万円~2万円以上安くなるので、少しでも安くしたいなら利用しましょう。
また、冷蔵庫などに限らず、こういった什器(お店で使う冷蔵庫などの機器やテーブル・イスなど機材全般)は、新品よりも中古品だと費用を安く抑えられます。
内装のグレードを一段階落とすだけでも費用は安くなる
壁紙や天井のクロスやイスやテーブルの素材などは、グレードを一段階落とすだけでも費用が安くなります。
たとえば、同じ面積の壁紙と天井の貼り替えでも、スタンダードクロスとハイグレードクロスでは、約1万円の差があります。
また、グレードが違っても素材の見た目に相違ないものもあるので、「代わりになるものはないか?」業者に尋ねてみるといいでしょう。
バーの内装はこだわりも大事だが、運営費を考えてほどほどにしよう
バーの内装は、こだわりを抑えて一つ一つ工夫すれば、トータルで費用を安く抑えられます。
また、内装も大事ですが、開業後のバーの運営費も大事なので、バランスを考えてほどほどにしておきましょう。
では、バーの内装工事を担う施工会社の選び方も、次章で解説しましょう。
バーの内装はコンセプトをきちんと決めて、
お店の持ち味を活かそう
最後に、今回解説したバーの内装についてまとめました。
・バーの内装は雰囲気づくりが要 ・バーの内装のコンセプトにはオーセンティックバーやダイニングバーなどがある ・バーの内装のポイントは「カウンターはレイアウトやテーブルの素材」「とくに目につくバックバーの装飾」など ・バーの内装の費用は約100万円~300万円前後 ・内装工事費用を減らすコツは「居抜き物件を利用する」「銀行や公的機関から融資や補助金を申し込む」など 施工会社選びのポイントは「実績はあるか確認する」など |
バーは、はじめにコンセプトを決めておき、コンセプトに沿った雰囲気を演出できるように、内装を進めていきましょう。
そしてなによりも、その店特有の持ち味が出るようにしましょうね。
【補足】バーの内装は手作りもオススメ!
自分のコンセプトも出せて費用も抑えられる
ここまで、バーの内装のコンセプトや費用などを解説してきましたが、「内装を手作りできないの?」と気になる方もいるでしょう。
バーの内装は手作りも十分アリです。内装を手作りにすることで、費用も抑えられますし、器用な方なら自分のコンセプトをより顕著に出せるでしょう。
手作りするなら、たとえば自分で壁を塗る、壁紙を貼る、などができますね。
さらに、ホームセンターに足を運んで店員さんに尋ねてみると、より具体的な案を得られるでしょう。
インフラ関係と安全に関係する部分は施工会社に任せよう
ただ、いくらバーの内装は手作りもできるとはいえ、専門家でもない限り、全部の内装をするのは難しいです。
そこで、インフラ関係(水道や火元、電気など)や、安全に関係する部分(ドアの取り付けや棚の設置)などは、施工会社に任せましょう。
その際、見積もりの費用と自分の予算から、手作りできる部分と施工会社に依頼する分を分けるといいでしょう。
また、「どんな部分が手作りでも大丈夫なのか?」施工会社に相談するといいですね。